円菊一周忌法要

●円菊一周忌法要

早いものです、昨年10月13日に師匠円菊が亡くなって、あっという間に一年以上が過ぎてしまいました。
たいがい師匠が亡くなると兄弟弟子は分裂してしまうことが多いのですが、おかげさまでうちの一門は一門会や師匠の誕生日など、変わることなく仲良く集まっています。兄弟子が、こういう時だからこそまとまろうと声かけをしてくれるのもありがたいことです。
師弟といえども実は仕事・噺の上ではライバルです、まして兄弟弟子は師匠が好きで入った同士のいわば恋敵、10年ほど前までは全員が仲良しというわけではありませんでした。私も兄弟子たちからは疎まれおとうと弟子たちからはたぶん認めてもらってもいなかったと思います。「まったく師匠にも困ったもんだよ、女の弟子なんかとって」といった感じです。師匠のことは大好きで入っても兄弟弟子は選べないのですから。本当に色々なことがありました、でも、師匠は、弟子全員をその弟子なりに愛し、叱り、そして結果的にまとめてくれました。特に師匠が病床についてからは、弟子たち自身が、円菊一門まとまらなくてはと新たに一門会を開催したり、誰かがトリをとるごとに集まったりと努力をしました。この調子で一門十六人これからも仲良くしていければと願っています。
その集大成が毎年暮れの12月29日に開催している恒例浅草演芸ホール「円菊一門会」です。今年は昼の部の主任を菊千代が務めます。演題は師匠の十八番だった「寝床」です。チケット好評発売中です。