月別アーカイブ: 2015年8月

平和でなくては、落語は笑ってもらえません!

★菊千代はまた、政治のことを…とか、落語家なんだからそういうことはあまり言わない方がとか、そんなことしないで落語ちゃんとやれとか…
あ、それはごもっともですが。私の身を案じておっしゃって下さる方々がいます。また、そこは考え方の違いだから仕方ないよという方も。それを踏まえたうえで、今回は書かせていただきます。私は10年前から9の紋のついた羽織や着物を着るようになりました。第一次安倍政権の時、9条のありがたさを知りそして、大事に思っていない人の多いことに危惧したからです。ですがその頃私は、まだ空気のありがたさはよくわかっていませんでした。普通に吸うことが当たり前だと思っていました。それが、あの福島の原発事故があり恥ずかしながら初めて、きれいな空気というものは自分たちで守っていかなくてはいけないのだということを知りました。そして平和というものも自分たちで守っていかなくてはならないのだということ、その平和を守ってきたものが9条なのだと改めて確認しました。
9条だけでなく、私たちが生きていくうえでの権利がさまざまな条文によって守られているから、たとえどんな政治家が解釈でごまかそうとしても、必ず正すことが出来るのだと信じていました。ただ実際には、その当然の権利を無視されたまま置き去りにされている方々がたくさんいるということも感じています。
そんな時、経済効果と言いながら、嘘をついてまでオリンピックを招致し、原発を推進し、他国にまで売るという与党政権には腹を立てています。そんな気持ちを9の紋付を着ることでしか表現できない自分にも不甲斐ない思いです。

★今、毎日のように国会議事堂前で、日比谷野外音楽堂で、それぞれの町の駅頭広場や大通りで、合わせれば何万人、何十万人の人々が『9条こわすな』と叫んでいます。
「9条変えるな」ではなく「こわすな」です。なぜなら、安倍さんは変えるとは言っていないから、彼らの魂胆は変えないで戦争ができるようにしておいて、後になって、現実とはかけ離れているから憲法を変えましょうとするつもりだから。

★若者たちが動きました、高校生までです。
若者たちの、あっという間の結束力、行動力、そして表現力は素晴らしいです。子供たちもお父さんやお母さんとデモに参加しています。ネットでは、そんな若者たちに対して「デモに参加すると就職に差し支える」と脅す連中も出てきていますが論外です。日本の国の一番のルールである憲法を「守ろう、壊すな!」と言って就職ができない?、「壊そう」の方がよっぽど危険、本当におかしな話です。

★大阪の梅田の駅前での女子学生SEALDS関西の寺田ともかさんのスピーチです、是非!読んでください。
「こんばんは、今日はわたし、本当に腹がたってここにきました。 国民の過半数が反対しているなかで、これを無理やり通したという事実は、紛れもなく独裁です。だけど、わたし、今この景色に本当に希望を感じてます。大阪駅がこんなに人で埋め尽くされているのを見るのは、わたし、初めてです。この国が独裁を許すのか、民主主義を守りぬくのかは、今わたしたちの声にかかっています。
先日、安倍首相は、インターネット番組の中で、こういう例を上げていました。『喧嘩が強くて、いつも自分を守ってくれている友達の麻生くんが、いきなり不良に殴りかかられた時には、一緒に反撃するのは当たり前ですよね』って。ぞーっとしました。この例えを用いるのであれば、この話の続きはどうなるのでしょう。友達が殴りかかられたからと、一緒に不良に反撃をすれば、不良はもっと多くの仲間を連れて攻撃をしてくるでしょう。そして暴力の連鎖が生まれ、不必要に周りを巻き込み、関係のない人まで命を落とすことになります。
この例えを用いるのであれば、正解はこうではないでしょうか。「なぜ彼らが不良にならなければならなかったのか。そして、なぜ友達の麻生くんに殴りかかるような真似をしたのか。その背景を知りたいと検証し、暴力の連鎖を防ぐために、国が壊れる社会の構造を変えること」。これが国の果たすべき役割です。この法案を支持する人たち、あなたたちの言うとおり、テロの恐怖が高まっているのは本当です。テロリストたちは、子供は教育を受ける権利も、女性が気高く生きる自由も、そして命さえも奪い続けています。しかし彼らは生まれつきテロリストだった訳ではありません。なぜ彼らがテロリストになってしまったのか。その原因と責任は、国際社会にもあります。9.11で、3000人の命が奪われたからといって、アメリカはその後、正義の名のもとに、130万人もの人の命を奪いました。残酷なのはテロリストだけではありません。 わけの分からない例えで国民を騙し、本質をごまかそうとしても、わたしたちは騙されないし、自分の頭でちゃんと考えて行動します。

日本も守ってもらってばっかりではいけないんだと、戦う勇気を持たなければならないのだと、安倍さんは言っていました。
だけどわたしは、海外で人を殺すことを肯定する勇気なんてありません。かけがえのない自衛隊員の命を、国防にすらならないことのために消費できるほど、わたしは心臓が強くありません。わたしは、戦争で奪った命を元に戻すことができない。空爆で破壊された街を建て直す力もない。日本の企業が作った武器で子供たちが傷ついても、その子たちの未来にわたしは責任を負えない。大切な家族を奪われた悲しみを、わたしはこれっぽっちも癒せない。自分の責任の取れないことを、あの首相のように『わたしが責任を持って』とか、『絶対に』とか、『必ずや』とか、威勢のいい言葉にごまかすことなんてできません。
安倍首相、二度と戦争をしないと誓ったこの国の憲法は、あなたの独裁を認めはしない。
国民主権も、基本的人権の尊重も、平和主義も守れないようであれば、あなたはもはやこの国の総理大臣ではありません。民主主義がここに、こうやって生きている限り、わたしたちはあなたを権力の座から引きずり下ろす権利があります。力があります。あなたはこの夏で辞めることになるし、わたしたちは、来年また戦後七一年目を無事に迎えることになるでしょう。安倍首相、今日あなたは、偉大なことを成し遂げたという誇らしい気持ちでいっぱいかもしれません。けれど、そんな束の間の喜びは、この夜、国民の声によって吹き飛ばされることになります。今日テレビのニュースで、東京の日比谷音楽堂が戦争法案に反対する人でいっぱいになったと見ました。足腰が弱くなったおじいさんやおばあさんが、暑い中わざわざ外に出て、震える声で拳を突き上げて、戦争反対を叫んでいる姿を見ました。この70年間日本が戦争せずに済んだのは、こういう大人たちがいたからです。ずっとこうやって戦ってきてくれた人達がいたからです。
そして、戦争の悲惨さを知っているあの人達が、ずっとこのようにやり続けてきたのは、紛れもなくわたしたちのためでした。
ここで終わらせるわけにはいかないんです。わたしたちは抵抗を続けていくんです。武力では平和を保つことができなかったという歴史の反省の上に立ち、憲法9条という新しくて、最も賢明な安全保障のあり方を続けていくんです。わたしは、この国が武力を持たずに平和を保つ新しい国家としてのモデルを、国際社会に示し続けることを信じます。偽りの政治は長くは続きません。そろそろここで終わりにしましょう。新しい時代を始めましょう。」

★このスピーチをユーチューブで聞いたとき涙が出ました。
ちなみに、私から…
①安倍さんの言う中国の脅威はあれだけあからさまに国会で挑発のような発言をして、もし本当にそういうことになったら、日本各地での観光地や商店で爆買いしている中国人がいなくなってしまうことに?お店で働いている人たちは?国際結婚している人は?中国に日本企業の工場もたくさんありますよね。それでも脅威って言い張って、関係が悪くなった時の経済の穴埋めは武器と原発の輸出ですか?
②自分の国が万が一危なくなってその時身を守るのは個別的自衛権というのですよね。
③戦争では基地や武器のある所が一番狙われると聞きました、危ないアメリカの軍艦で日本人を救出してそれを日本の自衛隊が守るという理屈も変、食料や水の保管所も狙われるんだそうです、つまり後方支援のところ?
④どれだけたくさんのNGO団体が危険地域でボランティア活動を行っていることか、それを守りに武装した人たちが来ればそれが標的に、つまり余計危険になるのでは?⑤最後に、ドイツのヒットラーの右腕だった高官の裁判での証言を。

★「国民は戦争を望まない。しかし決めるのは指導者で、国民を引きずり込むのは実に簡単だ。外国に攻撃されつつあると言えばよい。それでも戦争に反対する者を、愛国心が無いと批判すればいい」。
国にとって一番の脅威は安倍政権です。