月別アーカイブ: 2017年8月

72回 広島・長崎原爆忌

昨年の八月は高江のヘリパット建設反対に沖縄に応援に行きました、そして今年は原水禁世界大会に参加するため広島に行きました。平和広場企画「話芸で学ぶ平和と核」というタイトルで出演のためです。
企画として参加するのは初めての事、落語で学んでいただくことは難しいですが、皆さんの平和への願いや現政権に対する怒りを少しでも表せればと、子供が父に平和の大事さを語る「初天神」と改作「死神」を口演いたしました。

今年の七月に国連で採択された、核兵器の開発や保有を禁止する「核兵器禁止条約」、この成立に尽力し世界的にも大きな注目を浴びた国連軍縮担当事務次長・中満泉さんが平和式典に参加され、事務総長のメッセージを代読されていました。
中満さんは国連職員として様々な人道支援の現場に立ち尽力してきた人、経歴や写真を見ても今の口先だけ机の上だけでしかものを考えられない政治家たちとはまるっきりレベルの違う人です。
ただ、せっかく奔走してきた中での日本の不参加という安倍政権の姿勢は国連の中で日本人としてどれだけ悔しいことだろうと思います。そしてもっと悔しいのは被爆者の皆さんです。いけしゃあしゃあと核兵無き世界のため働きかけるなどと挨拶する安倍さんの後ろで「アベ帰れ」コールが響いていました。

五百羅漢の魅力

今から二十四年前、真打昇進が決まって東海道五十三次を修業旅したときに静岡県清水市興津の清見寺にある五百羅漢さんたちの前で落語「お見立て」を披露しました。正確に言うとその企画の中でプロデューサーにやらされたのですが、雨上がりの地面に紙を敷いて作務衣姿で五百羅漢さんに向かって噺をしたのです。

笑っていたり怒っていたりとぼけていたりそれぞれのお顔が、その修業旅でグサグサになっていた私の心にしみこみました。三年前、久しぶりに清見寺に行くことができ、羅漢さんたちにご挨拶、とても懐かしかったです。色々な方々の気持ちがこもったそれぞれの羅漢さんのお顔は実に味があります。
二十年前に「旅」という雑誌の取材で谷中の浄名院というお寺の二万体ほどのお地蔵さんも見ましたが圧巻でした。各地にある五百羅漢巡りを菊千代のこれからの噺家人生の味付けにしたいと思います。

先日は富山市五艘にある長慶寺と盛岡の報恩寺に行くことができました。どちらも、かなり遠かったり、歩いてめげそうになりましたが、特に報恩寺さんは羅漢堂の中に設置されて、味わい深く素晴らしかったです。

今年もやります 落語協会 感謝DAY

私が番頭をしております湯島酔鼓連(お祭りなどの太鼓をたたいております)では太鼓演奏と手作り和小物販売をしております。私の手作り熊手や刺し子、中古着物も販売いたしますのでお越しください。

当日は生の芸人たちが色々な屋台を出しています。飲み物食べ物も充実、メインステージでは●梅の王子イケメンコンテスト●のど自慢大会●三K辰文舎ライブ●俳句発表●黒門亭クイズ王決定戦●住吉踊りなどイベントも盛りだくさんです。色紙を持ってサイン貰いまくってる方々も一杯いますよ。

落語教室大忙し

暑いですね、皆様お元気にお過ごしですか?菊千代は と戯れ、刺し子をチクチク縫い、安倍政権に腹を立て、落語の稽古をさぼり気味な日々を過ごしております。

六月の鈴本演芸場・菊千代バラエティ笑最終回にはたくさんの皆様にお越しいただきました。おかげさまで有終の美が飾れたと自負しております。心よりお礼を申し上げます。本当にありがとうございます。バラエティ笑は終わりましたが、鈴本での大きな会は暮れの『東西女流の会』があります。今年も十二月二十三日昼席ですので、ぜひご予定に入れておいてくださいね。

落語教室大忙し 

千歳烏山「楽し家一門」月二回、新宿「福々亭一門」月三回、横浜戸塚「ぼちぼち亭一門」月一回から二回。どの一門も年に二回の発表会を目指し、熱心にお稽古しています。楽し家は年に一回ですが、発表会の二次会でまた同じ噺をやる人がいたり、福々亭は、発表会以外にも新宿区の温泉施設箱根のつつじ荘や色々な施設のボランティアなどで活躍していたり、ぼちぼち亭は毎年私が行かせていただいている東北石巻の追分温泉やデイサービス施設渡波の「よってがいん」での高座を務めたり、メンバーのご住職の坊守のご実家今治で発表会をさせてもらったりと、皆さん本当に精力的です。また、今回ご縁をいただき、本庄財団二十周年記念国際シンポジウムで留学生OBの方に落語を披露してもらうという、そのための指南役を仰せつかりました。日系ブラジル、ブルガリア、ミャンマー、中国、韓国と人種も様々、だけど下手な日本人よりも日本語の達人で頭脳明晰の皆さんばかりで、その優秀さと根性に舌を巻いております。お稽古のためにわざわざ来日し合宿をして、そしてあと二回のお稽古で本番です。いつの間にかそのシンポジウムのメインプログラムになっているようで私も責任重大、今からドキドキしています。本庄国際奨学財団はお茶の伊藤園さんが大もとなので「茶縁亭」という一門名になりました。

montenそして、新たに塀の中の落語教室が始まりました。岐阜刑務所の篤志面接委員にならないかというお話をいただき、落語発祥の地、岐阜なら、そして東京拘置所と違い刑期が長い人たちなので落語ができるのではないかと提案したのです。東京拘置所では話し方教室を月一回、男性と女性勿論別々に行っています。どちらも十人程度、岐阜の場合は色々なクラブがあるので希望者がいるのかどうか心配でしたが、なんと十五人も相当熱心なユニークなキャラクターが揃いました。それぞれに芸名も付けてただいま小咄特訓中です。