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落語年間計画

●一月二十八日の『すみれ・菊千代二人会』に早速お越しいただきましたみなさまありがとうございました。
今年も落語会たくさん企画しますので是非一度はお越しくださいませ。予定されている会をお知らせしますので、お近くの方、まだ一度も菊千代の落語を聴いたことが無いという方も是非スケジュール帳にメモをお願いいたします。

●二月十六日は是非黒門亭にお越しください。落語協会事務所の二階で週末開かれている定席です。出演は柳家わさびさん、小袁冶師匠、私はトリで「幾代餅」を予定しております。

●三月は予定表にも載っていますが、六日は両国門天ホール「門天百夜噺 第五夜」、八日お江戸日本橋亭「廓噺女流二人会」九日千歳烏山「第八回烏山ご近所落語会」。二十一日は北九州黒崎善定寺にて「第十六回善定寺落語会」.三十日は上野池之端福成寺にて「福々亭一門会」、三十一日は池袋演芸場「第十八回 手話と一緒に楽しむ落語会」。

●五月二十二日は池袋演芸場にて『第四回 桂歌助・菊千代二人会』。

●六月五日「門天百夜噺 第六夜」、二十九日鈴本演芸場「第二十三回菊千代バラエティ笑」。

●七月五日松山「福円寺落語会」。

八月十一日〜二十日は浅草演芸ホールにて住吉踊り出演。

●九月四日「門天百夜噺 第七夜」、二十八日愛知県西尾市「常照寺落語会」。三十一日「円菊一門会」[仮予定]。

●十二月四日が「「門天百夜噺 第八夜」、二十三日は鈴本演芸場、昼の部『東西女流競演会』、二十九日が浅草演芸ホールにて「円菊一門会」。

ありゃあっという間に一年が過ぎてしまいそうですが…。
まだまだ色々と開催する予定ではありますが、とりあえずお心に留めていただけるとありがたいです。今年は少し珍しい根多や創作噺に力を入れます。
まず三月の『ご近所落語会』では「ちょうず廻し」という演題をかけます。お国訛りが引き起こす大騒動、江戸上方をまたいで繰り広げられる面白い噺です。ゲストの粋歌さんは歌る多師匠のお弟子さん、最近の女噺家修業事情などトークも楽しみな会ですのでご近所の方は是非お越しくださいませ。

兄弟子菊輔の奇跡❢

昨年十月に兄弟子菊輔が脳幹梗塞で倒れました。その半年ほど前に共通の友人が同じ脳幹梗塞で倒れで亡くなり、あんなに元気だったのにと話していた矢先のことでした。お医者様からは手の施しようがない奇跡を祈るばかりと言われた状態で、実は一門みんな覚悟しました。もうすぐ師匠の一周忌というときだったので、まさか!師匠がさびしがって呼んでいるのではないか?…だとしたら「やめて下さい!」と祈りました。ところがなんと、兄さんの生命力がその奇跡を起こしました。一時心肺停止にまでなったというのに、みるみる回復し、ただ今復帰に向け麻痺が残った左手のリハビリ特訓中です。

菊輔兄さんとは毎年「手話落語の会」を開催する仲。兄さんは私とは違い、師匠からの命令ではなく自主的におかみさんと一緒にサークルに通い勉強した努力家です。せっかくなのでお願いして池袋の会のメンバーになっていただいて今年で十年目になります。倒れて意識が朦朧とした中、また回復段階でも兄さんが無意識に使ったのが手話だったそうで、またお見舞いに手話仲間の方々がいらしては手話で話したのでそれが脳の刺激にもなったのではということ。滑舌も確かに「なんだか待合所みたいなところに師匠がいて『お前こんなところで何やってんだ帰れ帰れ』って言われたんだよ」と話してくれました。「左手が麻痺していいるからなー」と言いながらも、三月三十一日の兄さんとは十回目の「手話と一緒に楽しむ落語の会」の出演は承諾してくれました。師匠円菊も寝たきりになってあまり話ができなくなってから私が行くと手話で話してくれていました、わかってくれる人さえいればこんなに便利なものは無いのです。

手を動かすことによって右脳左脳への刺激にもなります。私は海外に行ってパニックになった時はいつの間にか手話が出ています。手話は世界共通ではありませんが、感情を込めて表情もつければある程度通じることも有ります。最近ストレスで急性難聴になる人が増えているとか、いつ何時困ることが起きるかもしれません。なのに看護師さんたちが手話を知らないと兄さんが嘆いていました。「手話は他人のためならず」是非皆さんも手話を覚えましょう!

菊千代を囲む会

<深川散歩の会のお知らせ>
ぎりぎりになりましたが今年度菊千代後援会主催、「菊千代を囲む会」のお知らせです。

●日時 12月15日(日) 11時集合
●場所 大江戸線清澄白河駅集合。

深川飯を食べ、芭蕉記念館や深川江戸資料館、深川不動尊、富岡八幡をめぐり散策した後、あったかふぐ鍋を囲みます。菊千代が暮らして二十七年になる、下町門前仲町や清澄、深川界隈をぶらぶら。お鍋で美味しいひれ酒をいただきましょう。
会費は8,000円、昼食、宴会、資料館入場料、お土産(カレンダー?手拭い?菊千代手作り商品?中身はそれぞれお楽しみです)代を含みます。
同封したチケットお申込書にご記入の上、12月5日までにお申し込みくださいませ。

世界中の日系の方々に落語を 

9月に乗船した第80回ピースボートで急遽ドミニカ共和国の日系の方々の前で落語をする機会を与えてもらいました。

今まで、ブラジル、アルゼンチン、パラグアイ、そしてハワイ(日系人向けのラジオ)で口演をさせていただいてきましたが、ドミニカ共和国には初めて行きました。正直言って、ドミニカの日系の方々に思いを馳せたことも有りませんでした。
外国に入植して一生懸命生きてこられた方々の御苦労は並々ならぬものですが、ドミニカ共和国の方々は、一時は『棄民』という言葉で報道されたことも有るほど、日本政府の甘言に翻弄されそして見放されたと感じるほどのひどい待遇の中で戦ってこられました。ドミニカ共和国への移民は、一九五六年(私の生まれた年です)にドミニカ政府が農業開発の為に日本人移民を受け入れるという条約を日本政府との間に締結したことにより、当時の日本海外協会連合会(現・国際協力機構)によって、3年の間「18ha(東京ドーム四個分の面積)の土地の無償譲渡」や「入植予定地は中程度の肥沃度」など、他の中南米諸国と比べても破格の好条件を謳って募集、全国から応募者が殺到し、鹿児島県出身者を主とした249家族1319人の方々が移住したそうです。
けれども、実際には日本政府によって約束されていた面積の約三割の土地しか与えられず、その土地は塩が噴き出るような土地、または岩や石だらけの荒地でした。また、隣のハイチとの国境近くの入植地へは、囚人までもが送り込まれ、24時間政府の役人による監視の下に置かれるなど、移住者の間で「地獄の一丁目」と名付けられるほどだったと資料にも載っています。日本とドミニカ共和国の両政府によって決められていた「日本からの移住者には耕作権だけしか与えない」ということも日本政府が発表した募集要項には一切記載されていなかったうえ、当時の駐ドミニカ大使も、現地の水問題と塩害が多発している事実を把握していたことを隠していたのです。一方のドミニカ政府も、日系移民をハイチからの侵入者を防止する為の国境警備に使い、同時に荒地の開発にも利用することを意図しており、日本政府もその事実を知っていたそうで、結局四十七家族二七六人以外は他の国への入植や日本にまた帰るという決断をされたのです。そんなお話を聞いたところで、落語『雑排』と南京玉すだれをお楽しみいただきましたが、もっとたっぷり交流したうえでお聴き頂きたかったなあと少しだけ残念でした。

世界中にはたくさんの日本人が入植し、日本人ならではの勤勉さ、きめ細やかな技術、努力、根性でそれぞれの日系社会を築いておいでです。そんな方々にお会いして落語を聴いていただきたいなあと、新たな希望が生まれました。
一世・二世の方々でないと、言葉の問題も出てくるので早くしなければと思いますが、何分こればかりは私一人の力では海を渡ることが出来ません。またピースボートにお願いしなければ!

世界の日系人
ブラジル・アメリカ合衆国・ペルー・カナダ・アルゼンチン・オーストラリア・メキシコ・パラグアイ・ボリビア・チリ・コロンビア・ドミニカ共和国・キューバ・ベネズエラ・ウルグアイ・エクアドル
(赤が菊千代が行ったことがあるところ、緑は落語したところです)

円菊一周忌法要

●円菊一周忌法要

早いものです、昨年10月13日に師匠円菊が亡くなって、あっという間に一年以上が過ぎてしまいました。
たいがい師匠が亡くなると兄弟弟子は分裂してしまうことが多いのですが、おかげさまでうちの一門は一門会や師匠の誕生日など、変わることなく仲良く集まっています。兄弟子が、こういう時だからこそまとまろうと声かけをしてくれるのもありがたいことです。
師弟といえども実は仕事・噺の上ではライバルです、まして兄弟弟子は師匠が好きで入った同士のいわば恋敵、10年ほど前までは全員が仲良しというわけではありませんでした。私も兄弟子たちからは疎まれおとうと弟子たちからはたぶん認めてもらってもいなかったと思います。「まったく師匠にも困ったもんだよ、女の弟子なんかとって」といった感じです。師匠のことは大好きで入っても兄弟弟子は選べないのですから。本当に色々なことがありました、でも、師匠は、弟子全員をその弟子なりに愛し、叱り、そして結果的にまとめてくれました。特に師匠が病床についてからは、弟子たち自身が、円菊一門まとまらなくてはと新たに一門会を開催したり、誰かがトリをとるごとに集まったりと努力をしました。この調子で一門十六人これからも仲良くしていければと願っています。
その集大成が毎年暮れの12月29日に開催している恒例浅草演芸ホール「円菊一門会」です。今年は昼の部の主任を菊千代が務めます。演題は師匠の十八番だった「寝床」です。チケット好評発売中です。

落語教室・三か所で盛り上がってます!

●ぼちぼち亭 お稽古場 横浜戸塚善了寺

7月、愛媛県今治市波方公民館にて250人のお客様を前に発表会をしてきました。善了寺坊守でぼちぼち亭のお囃子の師匠でもある美砂さんのご実家があり、ご両親がすべてご準備くださいました。8人のメンバーのうち6人が今治に集結、素晴らしく明るいお客様に助けられ大成功に終わりました。次回発表会は11月9日、善了寺にて。

●福々亭 お稽古場 新宿3丁目 福服本部

4月と5月、二回に分けて開催した第2回発表会を終えました。一度覚えたものを一回きりにしないでどんどんやること…という私の指針にのっとり皆さん大変精力的です。箱根強羅温泉にある新宿区保有の保養所「つつじ荘」から依頼を受け7月より毎月何人かで行くことになりました。芸達者な方たち揃い、歌謡ショウまでこなしてしまいます。ただいま9名、お稽古も月に3回か4回、みなさんの稽古熱心さには頭が下がります。次回発表会は11月10日場所は未定です。

●楽し家 お稽古場 千歳烏山 

まだ始まって間もない楽し家一門は8月初めての発表会をしました。今までにない形、5人のメンバー全員が同じ噺「長短」を披露。5人五様の「長短」とその後の美味しいお酒・つまみにお客さまもメンバーも盛り上がり、2回発表する人もいるほどでした。

替え歌「右寄りと呼ばないで」

安倍首相に聴かせたい唄を作りました。八月二日から四日まで大久保で行われた「憲法フォークジャンボリー東京2013」にお誘いいただき、早速、芸人9条の会の宣伝も兼ねて出演させていただく事にしました。

初日の二部の司会も仰せつかりましたが、その日の一部の最後に私も拙い唄を披露しました。助っ人ギタリストを頼むことが出来なかったので、悩んだ末、自分の下手なギターで、オオタスセリさんの「ストーカーと呼ばないで」という名曲を変え歌で唄わせていただくことにしました。彼女にアドバイスもいただきながら作ったのが「右寄りと呼ばないで」どうぞご笑覧下さい。

「右寄りと呼ばないで」

原発をやめないで
お金が好きなだから
右寄りと呼ばないで
戦争が好きなだけ
アベノミクス・経済効果 
偽りの毎日
砂をかむよな庶民の暮らしは 
なんにも変わらない
でもあなたの演説姿は
自信に満ちていて
胃腸は弱くても心臓には毛が
生えてると知りました
それからは新聞も東京以外 
信じられなくなりました
なぜか人気キャスターもあなたを 悪く言わなくなりました
TPPを止めないで 
お金が好きだから
右寄りと呼ばないで 
戦争が好きなだけ
六年前のあなたのことが 
思い出されました
美しい国ニッポンと言う
あなたの姿を 思い出しました
原子力発電所のどこが美しいんだと 聞きたくなりました
日本を取り戻すってどんな日本だ と心配になりました
TPPで食の安全が危ないと 
不安になりました
農家の人のことを考えているのか と腹が立ちました
改憲を止めないで 
お金が好きだから
右寄りと呼ばないで 
戦争が好きなだけ あなたは9条変えるというのが
日課になりました
そのために九六条を変えるという
名案思い付きました
そうすりゃ原発のごみも武器で
売れると思いつきました国を守るためと戦争ができると思いつきました
経済の方が子供たちの未来より
大事だと 思いつきました君が代斉唱、靖国参拝
無理強いできると思いつきましたでも
再稼働はさせないで 
命が大事だから
TPPは決めないで  
日本が壊れるから
9条は変えないで 
平和が好きだから (繰り返し)

♪聴いてみたいという方、どうぞリクエストお願いします♪ 

芸人九条の会立ち上げました!

先日の選挙には本当にがっかりしました。「自分が一票入れても世の中なんか変わらない」「政治は関係ない」本気で思っている若者やいい年をした大人がいることに腹が立ちました。そんな人たちを育ててしまった諸先輩は、自分も含めて反省するべきだと思いました。しかしそんな投票率の中で、国民が支持してくれたと豪語する総理大臣の鉄面皮にもあきれました。

本当に憲法が危ない!6年前にはその危機感から写9「写経のように9条を写す」運動や、紋付の紋を9にしてアピールしてきましたが、やはり一人より二人、二人より三人です。変わっている、左寄り?寄席やテレビには出せない?などと言われながら必死に平和・人権・いのちの大事さを訴えている芸人が地道に活動しているのに、横のつながりがしっかりしていません。別にまとまる必要はないけれど、役者や作家や弁護士の9条の会が有るのだから、一番世の中に対してパフォーマンスできるはずの芸人の9条の会が無いなんて淋しい!と、菊千代が声をあげました。「9条を変えない」「脱原発」が柱です。ご賛同いただいているのは『桂文福師匠・松元ヒロさん・オオタスセリさん・趙博さん』。もっともっとメンバーを増やして、いつか大会ができるようになればと思っています。ご協力、応援してください。

まだまだ変わらない 落語界事情

八月、とある寄席の仲入り後に女性の二ツ目が九人(つくし・ぼたん・こみち・ちよりん・粋歌・美るく・ぴっかり・歌も女・扇)順番に出演、余った一日は一番上のつくしさんがもう一日出演し、その後三遊亭歌る多四日間・林家きく姫・菊千代が三日間の出番で上がり、続いて二ツ目さんとトリの師匠がトークをするという企画がありました。「女子落語を聴く」と言う、トリの師匠の斬新かつユニークな企画です。いまや、わが落語協会だけでも、真打三人、二ツ目九人、前座(まめ緑・なな子・つる子)見習い合わせて五人、計十七人も女の噺家がいるという時代です。マンガや小説でも当たり前のように女の子が落語の修業をしている題材のものが有ったり、アイドルが落語を覚えてCDを出したり…と本当に時代って変わるものだなあとつくづく感じます。

ただ、私は三日間、楽屋にいただけなのですべてとは言いませんが、 トリの師匠の男性目線での二ツ目女史とのトークは『やっぱり落語界は変わっていないのだなあ』と思い知らされるものでした。しかも、上下関係の世界を背負い、うまく言い返せない下の立場の女子とのトークは、名司会者の○○○○さんのように誘導してその言葉を言わせるというようなことはありませんが、とても女性二ツ目を一人の芸人として尊重しているようには思えませんでした。いまさら『女はそれが大変だよねえ』とか「女が武士を演じるのは…おかみさんは男の方が…」とか、もっとすごいのは「女の噺家の誰を目標に入ってきたの?」、結婚して赤ちゃんの生まれた女性には搾乳の話までさせて「亭主しっかり働かせて頑張ってね」などという、時代錯誤も甚だしい一方的なトーク。まあ、女性噺家の出番を多くしてくださる企画はありがたいので、その時もし嫌な思いをした二ツ目さんがいたとしたら、まだまだこういう男性陣がたくさんいる世界で修業をしているのだということを肝に銘じて、それをバネに、新たに精進の決意を燃やしてほしいものだと思いました。

かまど炊飯器を購入

ガス火で十五分、その後二十分蒸らして出来上がり。おこげも出来て大変美味しいご飯が炊けます。そのままおひつとしても使え、しかも電子レンジもOKなので、冷蔵庫にそのまましまってレンジでチンも大丈夫。私は今のところガスでおこげに挑戦などして楽しんでいます。
菊千代はあかずきん長年愛用したスライド式の携帯が壊れ、使えないスマートフォンを共に止め、新たに携帯電話とタブレットコンビに変えました。ソニーのタブレットと赤の携帯、パソも赤なので、ついでにボイスレコーダーも赤を購入。実はとっても赤が好きなのです。